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フロンティア人事評価制度は、社員一人ひとりの行動を可視化し、評価と教育を連動させることを目的とした「コンピテンシー人事評価制度」です。単なる成果の比較ではなく、『仕事の出来る人』がどのような行動をとっているかを明確化し、全社員の成長に結びつけます。
本教本では、コンピテンシー評価制度の4つの優位性をビジュアルでわかりやすく説明し、制度導入の理解を深めます。
従来の職能資格制度が「協調性」「積極性」など抽象的な概念に基づいていたのに対し、コンピテンシー評価制度では『出来る社員』の行動(例:傾聴力・論理思考・親密性など)をピンポイントに評価します。
このため、評価が主観に陥りにくく、明確な行動基準として社員全体に共有できます。
図1:職能資格制度とコンピテンシー評価制度の違い
行動を具体的に表現することで、フィードバックや教育に結びつけやすいのがコンピテンシーの特徴です。たとえば野球のピッチャーが150km/hの速球を投げる際には、体幹・ステップ・リリースなど10個前後の要素に分解でき、これが「行動の型(コンピテンシー)」となります。
同様に、仕事の成果も具体的な行動分解によって改善ポイントが明確になります。
図2:一眼カメラの操作手順(コンピテンシーの具体化例)
コンピテンシーでは『仕事の出来る人』の行動をモデル化し、その行動を全社員に浸透させます。この仕組みにより、組織全体のパフォーマンス向上を実現します。
コンピテンシー評価制度は、行動を具体的に評価し、その改善を教育やトレーニングに直結させます。評価の視点は2つ、『プロセス(行動・スキル・技能)』と『成果(業績・結果)』です。
図4:人事評価の2つの視点(プロセス×成果)
本制度により、評価が主観的ではなく、行動に基づいた客観的な評価が可能になります。また、教育・育成と連動することで、社員の成長を支援し、組織全体の業績向上につながります。
導入の第一歩として、自社の『できる社員』の行動分析を行い、それを行動基準(コンピテンシー)として共有しましょう。
フロンティア人事評価制度は役割等級制度を基本といたします。社内の人材の位置づけを4等級とします。1等級から2等級に昇等する場合、昇給条件を設定します。
評価基準である『コンピテンシー』や『目標シート』に言及する前に、それらを支える人事制度の基本を何に置くかを議論しなくてはなりません。代表的なところでは、『職能資格』『役割等級』『職務等級』がこれにあたります。コンピューターの世界で言えば、これらはOSに、そして『コンピテンシー』や『目標シート』はソフトウエアにあたります。
資格制度は大きく3制度になっています。日本の企業は1990年代までは大部分が職能資格制度でした。アメリカや西欧は職務等級が多いですが、2000年以降はグロ-バル化により、今までの制度では立ちいかなくなり、評価制度も職能制度から役割等級制度に移行しています。役割等級制度導入にはコンピテンシー評価が最適とされています。
職能資格制度
日本における伝統的なやり方で、中小企業においても12等級程度の資格階層を持つ例が多いです。長期にわたる社内調査を経て「職能要件書」も整備します。基本的な考えは、勤続年数が長くなれば技能、能力は向上し、昇格し、賃金の号給上がるという考えです。企業が右肩上がりで、今後も成長が望める場合は、この制度は有効です。しかし日本の現状は、少子高齢化、人口減少、など社会環境の変化で、企業の成長は今までのやり方は通用できなりつつあります。この制度を維持することは企業戦略を描くうえで、難しいのは明らかです。勤続年数を長くすれば賃金が上がり、退職金が支給される制度は見直さざるを得ません。
役割等級制度
『職能資格』に比べ階層がおおくくりになるのが特徴です。通常は4等級から5等級で社員の役割を設定いたします。
そうすることで社内の役割を明確に定義できます。 役割に適用される、職種、部門を整理します。役割により処遇を決めます。部門や職種が変わっても等級が変わらなければ処遇は変わりません。コンピテンシー人事評価制度はこの制度を採用することをお勧めしています。職能資格制度が10等級で職務毎の記述書の作成、改定に多くの時間を必要とします。役割等級制度は職務を移動しても役割が決められていますので、役割に応じた評価を行うことができ、中小企業は仕事の移動や兼務が多く、柔軟に評価基準を作成できます。
職務資格制度
社内の職務を調べ上げ、その職務に序列をつけていくやり方です。職務記述書、職務評価書を詳細に調査し職種ごとの役割や価値、会社の位置づけを決めます。職務が変わらなければ処遇は変わりません。欧米に多い制度です。職務記述書や職務評価を作成するには膨大な時間とエネルギーが使用されます。社会変化が速い現在は1年かけて作った職務記述書が現状に適用されていないことが多く、評価基準作成のための評価になるリスクがあります。
資格制度決定のポイント
皆さんの会社がどの資格制度に合うのか決めます。急な制度変化は社員のモチベーションを落とすので今ある制度を生かしながら制度を修正する場合もあります。例えば職能資格制度に等級制度を導入する。資格制度がない会社は、最初から役割等級制度を導入することをお勧めします。現在人事評価制度があり、資格制度がある場合は、職能資格制度の階層を見直します。職能資格制度は10から12等級が多いのですが、現状のその等級が仕事の等級として機能しているのか検討します。単なる賃金制度、役職制度のための等級になっているケースが多いのが見受けます。
等級を4から6等級の区分にして資格制度を明瞭にします。職種や部門の評価の位置づけを確認します。そうすることにより社員も自分の位置が認識できます。
フロンティア人事評価制度は職種ごとに6章の等級に合わせて役割を設定します。
目的はあくまでも生産性向上、業績向上のために行うと言うことと、社員個々の能力を引き上げて自立した社員を作ります。評価は公平にすることと、社員に評価結果を公表し、自らのキャリアアップをイメージできることで、仕事に対するモチベーションを起こします。
フロンティア人事評価制度は評価基準を作成するうえで。優秀な社員の行動を基準とします。
会社の理念、方針を共有化し、具体的行動に落とし込みます。その際コンピテンシーカードを活用します。社長、役員から自社に今必要な行動特性をコンピテンシーカードから5枚くらい選びます。
社会人として会社の社員として目指す行動基準を作成します。社長、役員の思いと社員の現状を比べ、今年はこの基準を評価基準としようと決めます。その際、どうしてこの基準なのか、作成した理由を社員に説明できることが大事です。
下記参考図のカードを5枚選び、選んだ理由をコンピテンシー作成用紙に記入します。
次に求められる行動を自ら考えて作成します。
職種コンピテンシーは社内の職種ごと作成します。職種の人数にもよりますが、職種で優秀な社員3名から5名にコンピテンシーカードをすべて(20枚)お渡しします。職種で業務効率や業務改善、成果を上げるために必要なコンピテンシーカードを5個選択します。
その項目に対し現在求められる行動を考えて複数大き目の付箋紙に記入します。後日、上図のように社員5名が会議室に集まり、全員の付箋紙をホワイトボードに張り付け、選んだ理由、提出した求められる行動の説明をします。5名意見を述べあい、評価項目と求められる行動を決定し、会社に提出します。
※上記作業を行う場合、時間がない。全員(5名)そろわない。等の理由で作業が進まないケースが良くあります。その場合、社員の入れ替え、複数回会議をする。リモートで行う等手段を考えてください。中には、評価制度を初めて導入するケースでは、特に営業関係の業種で散見するのが、評価制度に懐疑的な考えを持つ社員があります。業績を上げているから私には必要ないと考える社員です。評価制度は社員全員を持ち上げるための評価制度ということを社員説明会に十分説明しましょう。このようなケースや社員が10名未満で、職種も1,2名というケースもあります。この場合、小野事務所は今1月の間で自分がした業務を振り返り、どのような業務をしたのか箇条書きしていただきます。その内容を見て小野事務所が評価項目と求められる行動を提案します。その内容を検討していただき、評価項目と求められる行動を決めます。
リーダーシップコンピテンシーはチームをまとめて業務を遂行するためのコンピンテンシーです。コンピテンシー―カードD群から選んでいただき、企業に必要な具体的行動を決め評価基準にします。
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D01 チーム精神の発揮 |
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チームの成果を優先し、協力的に行動する <優秀な社員の行動例> 〔1〕他のメンバーの業務が遅れていたら、自発的にフォローする 〔2〕チーム全体の目標を意識し、個人よりも成果を重視する 〔3〕メンバーの意見を尊重し、建設的な話し合いを促す |
技術系、技能系の職種は職種コンピテンシーに加え、技能を評価の対象にする場合があります。電気技師、造園業、建設等、等級に応じて必要資格とそれに求められる成果、達成レベルを決めて表にします。その表を基に評価基準を作成します。
成果には業務改善、営業成績、作業の遂行度、コスト管理、部下の育成、課題達成など職種や役割等級、職務により様々ですが、チームワークの成果目標を設定し、それに対するチームの成果評価を重視する傾向です。企業の年度の予算、組織改善などの目標からチーム目標設定と上司の面談により個人の成果目標を設定します。目標とどのように達成していくか等を決めます。
コアコンピテンシー、職種コンピテンシー、リーダーシップコンピテンシーは同じ様式で作成します。評価項目 評価定義 求められる行動特性 自身の評価 この場合特に高評価の場合は具体的な行動を記入します。上司と半期ごと面談し、評価点数を定めます。下記はコアコンピテンシーの評価シートの例です。
業績評価は結果です。等級、職種ごと作成します。個人、チーム、部門の目標を数字または、業務改善、システム開発等具体的内容に設定します。目標管理シートに具体的取組を面談の上、作成し、設定します。シートは目標管理も致します。役割により評価項目の内容や評価のウェイトを決めます。
評価シートの様式はコンピテンシーの評価シートと同じです。
どういう要素を処遇(賞与や給与)に結びつけるか検討します。
一般的に製造系は 行動評価(コンピテンシー、スキル)は基本給や昇格に反映します。
等級で昇給ステップ数を変えていきます。
昇格は面接、筆記試験に加えて研修や資格取得を入れることも検討できます。昇進基準も作成し、公表いたします。
等級数(1等級から4等級と設定します。)号棒数(各等級の階層の数)号棒給 等級の最下位の等級基本額を入力 (例180000) 号棒差(号数の差の金額(例、1号棒と2号棒の差200円) 等級給の基準額(等級給は評価S.A.B.C.D)で設定します。Bランクの額を入力。評価差はBとAの差額 通常は5%~10%の差を設定します。1等級から2等級のように等級が昇格する場合、条件を作成します。
評価制度の機能を処遇や査定の決定機能にとどまっている状況を、よりマネジメント、人材育成の機能を持たせるために行います。評価する上で大事なポイントを理解します。リーダーとしてマネジメントとしてみれば、部下にどのように方針を浸透させて、適切な目標設定面談を実施し、進捗管理を行うのかを解説します。人事育成の視点では、日々のフォローのやり方、評価のフィードバックのやり方などを通して、それがどのように人材育成の繋がるのか研修します。
新しい人事評価制度を導入するための目的や意義を社員会に説明します。各社員の冊子を渡し、説明と質疑応答の説明会を開催します。例えば目的の説明として
1 目的
現在、○○株式会社の会社規模が大きくなると共に、世間からの注目も高まり、CSRにとどまらず、リクルート面からも会社の組織や体制を厳しくみられております。社員一人ひとりが活躍できる会社づくりが早急に求められている中で、社員が定着し、求職者に選ばれる会社づくりはとても重要なことです。〇〇式会社の人事制度は、そのような会社づくりに繋がる仕組みなのです。
人事制度は、「査定する仕組み」と思われがちですが、〇〇株式会社では「成長する仕組み」として取り入れています。結果だけで判断するのではなく、コンピテンシーという「結果が出る行動」を評価するという手法を取り入れており、「何ができているのか」「何を頑張ればいいのか」がわかるように作られています。実際の行動、スキル、業績を評価しますので、目に見えるものを評価します。客観性を重視し、公平性と透明性を確保いたしました。人事評価制度はフィードバックを行い、次の行動を計画します。そのことにより、人材育成とつながる体系的な仕組みとして構築されています。単純にお給料を決めるもの、という捉え方でなく、自分自身を成長させるものであり、上司と部下とのコミュニケーションツー儿だと捉えて、有効に活用していただきたいと思います。
現在の賃金を新しい評価制度を基準にした賃金テーブルを作成し、各人がどの等級にあるか確認していただきます。
新しい評価制度により賃金テーブルと現行の賃金と差大きい場合、例として、2年間を調整期間として、1年目は100%補償 2年目は差額の50%を保証します。3年目からはそのものを評価し、処遇反映します。
新しい人事評価制度は就業規則に明記します。又、賃金規程の改定を行います。
新しい人事評価制度の規程を作成し、就業規則、賃金規程と併せて労働基準監督署に届出します。必ず社員に内容の周知を行います。
賃金の項目や手当が新設、変更になりますので社員ごと労働条件通知書を作成し、署名押印します。
1次評価者が評価した内容をリストにします。評価シートはコンピテンシー評価、業績成果目標評価管理シートで評価しますが、コンピテンシー評価が良いのに、業績成果目標評価が悪い場合など、具体的に原因を確認します。被評価者にフィードバックする際活用します。1年1回開催します。
人事評価は、人材育成のためのコミュニケ―ションツールです。フィードバックし、次のアクションに生かしましょう。管理者研修、中堅研修、思考力アップ研修、新人研修等効果的にキャリアの節目に実施することが大事です。
提案として助成金活用することをお勧めいたします。助成金を活用して貴社に人事評価制度を導入を検討してください。(助成金申請には、就業規則整備や賃金のアップ等要件がクリアすることが必要です。)
コンピテンシー人事評価制度導入 10名以下の場合20万円から(※社員数により増減いたします。)
お見積もりを作成(無料)し、契約締結後、業務開始となります。
評価制度はわかりやすくて、運用しやすい評価制度であるものを導入すべきです。社会、経済は日々変化します。その都度会社の経営も変更を余儀なくされる場合があります。経営戦略に人事戦略を位置づけ、将来の人材目標を見据えて育成することが大事です。それにはコンピテンシー人事評価制度が最もお役に立てるものと確信します。
よろしくお願いいたします。
作成者 社会保険労務士小野事務所
作成日 2025年11月1日
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